通所介護サービスについて、介護保険法第8条第7項では「居宅要介護者について、老人福祉法第5条の2第3項の厚生労働省で定める施設、または同法の2の2に規定する老人デイサービスセンターに通わせ、当該施設において入浴、排泄、食事等の介護、その他の日常生世話であって厚生労働省で定めるもの、及び機能訓練を行うこと(認知症対応型通所介護に当するもを除く)をいう」と定義されています。
通所介護事業の基本方針は介護保険法の省令第92条に記載されていますが(条文は割愛致します)、その基本方針を簡単に記載すると「家族の負担軽減」「心身の機能維持」「日常生活上のケア及び機能訓練」「社会的孤立感の解消」「自立した日常生活」などを図ることと言えます。
通所介護サービス(デイサービス)は、居宅介護事業の中で中心的な存在になっており、実際、要介護認定を受けた方々が一番最初に利用するサービスの大半は、この通所介護サービス(デイサービス)になるのです。
また、通所介護事業(デイサービス)を行うためには、通所介護事業(デイサービス)及び介護予防通所介護事業所として、都道府県、または市町村から介護保険法上の事業者の指定を受ける必要があります。
この指定申請において、書類の不備等があると指定を受ける時期が遅れることになります。
特にデイサービスはランニングコスト(家賃、人件費等)の負担が大きいため、資金繰りが大変になる場合が多くあります。
通所介護事業者(デイサービス)の指定を早く受けるためには、事前に計画と準備が必要となります。この計画と準備の段階で専門家と協議していくことが、早期収益確保の近道であと考えます。
この計画と準備とは・・・
@事業所の確保(必ず法人で契約する必要があります。また、用途地域、立地、建物の状態、広さ、レイアウト等に問題が無いことを確認する必要が有)
A建物の工事(事前に消防署との協議、近隣住民との協議が必要です。)
B職員の確保(施設長、生活相談員、介護職員、場合により看護師、機能訓練指導員の確保が必要です。雇用契約書を締結する必要が有)
C備品の購入(机、椅子、パソコン、書庫、電化製品、電話、FAX、介護設備、災害設備、車両等)
D損害賠償責任保険の加入
*大阪府では介護事業者課との事前協議の後に建物の工事を行う必要があります。
*職員応募者の面接時には資格証の写しを必ず持参してもらうことをお勧めします。
→デイサービスの指定要件はコチラ
訪問介護サービスについて介護保険法第8条第2項では、「要介護者であって、老人福祉法第20条の2項に規定する軽費老人ホーム、同法第二十九条第一項に規定する有料老人ホーム、(その他の厚生労働省令で定める施設における居室を含む)において介護を受けるものについて、その者の居宅において介護福祉士その他政令で定める者により行われる入浴、排泄、食事等の介護その他の日常生活上の世話であって、厚生労働省令で定めるもの(定期巡回・随時対応型訪問介護看護(第十五項第二号に掲げるものに限る。)又は夜間対応型訪問介護に該当するものを除く。)をいう」と定義されています。
訪問介護事業の基本方針は介護保険法の省令第22条に記載されていますが(条文は割愛致します)、その基本方針を簡単に記載すると「要介護状態の軽減」「悪化の防止」などを図りサービスの質の向上を図ることと言えます。
訪問介護は最も身近な居宅介護事業と言え、その内容は身体介護、生活援助、通院等乗降介助と3種類あり、報酬体系も異なります。
そこで、訪問介護事業を行うためには、訪問介護事業及び介護予防訪問介護事業所として、都道府県、または市町村から介護保険法上の事業者の指定を受ける必要があります。
訪問介護事業者の指定を受けるためには、指定要件を満たす必要あります。従って訪問介護事業を立ち上げるには、事前に計画と準備が必要となります。計画と準備の段階で専門家と協議していくことが、早期収益確保の近道であると考えます。
この計画と準備とは・・・
@事業所の確保(必ず法人で契約する必要があります。また、事務所には事務スペース以外にも相談スペースや手洗い場が必要となります。)A職員の確保(管理者、サービス提供責任者、介護ヘルパーの確保が必要です。雇用契約書を締結する必要が有)
B備品の購入(机、椅子、パソコン、書庫、電化製品、電話、FAX、手洗い石鹸、消毒液、パーテーション等)
C損害賠償責任保険の加入
*職員応募者の面接時には資格証の写しを必ず持参してもらうことをお勧めします。
→訪問介護の指定要件はコチラ
介護事業者としての具体的な経営理念を事前にプランしておくということは、非常に重要です。当サイトには、いたるところ「理念」と言う言葉が出てきます。これは、その重要性をご理解頂きたいためであり、敢えて使用しているのです。
職員の採用に始まり、その労務管理、あるいは開業後の営業活動において具体的な経営理念があるか、ないかでその後の事業活動は大きく異なることになります。
経営理念とは「会社や組織は何のために存在するのか、経営をどういう目的で、どのような形で行うことができるのか」ということを明文化したものです。
介護事業を行うにあたり、「社会貢献を行うには、どういう利用者様を対象にして、どのようなサービスの特色を持ち、どういう手段で働きかける」ということを具体的に決めていれば、必然と職員の年齢層、男女比率などは決まってきますし、また、その後の労務管理(賃金や待遇等)も行いやすく、そして何より開業後の利用者様獲得におけるアプローチもスムーズです。
介護事業は、まだまだ可能性秘めた事業であることには変わりありません。しかし、その事業所数が飛躍的に増えつつある今は、漠然と居宅介護支援事業所などを回って、多くの利用者様を獲得することは難しい時代になっていることも事実です。
そのような中、明確な経営理念を確立することは事前準備の中で、とても重要なことです。介護ビジネスを始めるまえに、具体的経営理念を確立することをお勧めします。